【プログラム】陸上自衛隊中部方面音楽隊第43回定期演奏会

兵庫県立芸術文化センターで行われた陸上自衛隊中部方面音楽隊第43回定期演奏会を聴いてきましたよ?

陸上自衛隊中部方面音楽隊
第43回定期演奏会

2011年6月24日(19:00開演)
兵庫県立芸術文化センター
KOBELCO大ホール
【演奏曲目】
  • 国歌「君が代」(林廣守)
  • 第1部
    • 行進曲「大空」(原典版)(須磨洋朔)
    • 黎明(田中久美子)
    • 遥かなる大地へ(神田文雄)
      遥かなる山々~旅立ち~眩しい空~輝く川~恐怖と勇気~語る老人~思い出とともに~喜びのファンファーレ~遥かなる大地へ
  • 第2部
    • 交響詩「前奏曲」(F.リスト)
    • 交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」作品28(R.シュトラウス)
  • 第3部
    • 行進曲「復興」(浅沼準彦)
    • 行進曲「凱旋」(堀滝比呂)
    • がんばろう! 東北メドレー
      この道(山田耕筰)~南部牛追唄(民謡)~会津磐梯山(民謡)~さんさ時雨(民謡)~故郷 (唱歌)
  • アンコール
    • 行進曲「かけがえのない大地」(神田文雄)
プログラム表紙
【出演】
  • 陸上自衛隊中部方面音楽隊

今回最大のトピックは開演チャイムが「中部方面隊歌」から「かけがえのない大地」に変わったことだと思うぴぎーさんです。<どう考えてもぴぎーさん限定向けのトピックです。
新しいチャイムは開演5分前用と2分(多分)前用の2種!(゚∀゚)
全曲オルゴール風インストゥルメンタル版もあると推察しているのですが(「中部方面隊歌」の時はあったので)、なかなか手が込んでますね。

今回は3部構成で最後が東日本大震災の復興祈念プログロムという趣向です。
自衛隊(含音楽隊)の委嘱曲多めのなかなかおもしろいプログラムでした。
委嘱曲は「大空」「黎明」「遥かなる大地へ」「復興」「凱旋」「かけがえのない大地」の6曲。
原典版の「大空」と今年1月に初演されたばかりの「黎明」が聴きどころかな。
「大空」はホール演奏、屋外演奏、行進用で違ってくるので、どれが原典版なのやら……状態なのですが、普通に考えたら吹奏楽コンクールの課題曲用の楽譜がそれか。(^^;
曲の良し悪しとは関係なく「時代感」だけはどうしようないので、今の感覚かしたら原典版には野暮ったさがあるのは否めません。
が、逆を言えば、時代や状況にあわせたアレンジを加えて、いつでも多くの人に愛されるようにと50年以上もこの曲を大事に演奏してきたということです。
この曲の演奏にかけては、海空の音楽隊とは明らかに違うものがあるのもあたりまえの話なんだよな、と改めて思いました。
観閲行進での演奏を聴きつけている人には演奏支援の数も多く、しかも弦バスが2本入った今回の演奏はかなり重厚に聴こえたのではないかなぁ。

「黎明」は前述のように今年の1月に初演されたばかりの第14音楽隊創隊30周年記念委嘱作品です。
作曲の田中久美子氏は自衛隊音楽隊に結構曲を提供されていいらっしゃるのですが、ご自身が香川県在住ということもあってか、14音には3曲提供されています。
この「黎明」は3曲目にあたる一番新しい曲です。
わたしも初めて聴きました。
自衛隊関連の作品でいえば「艦上の旭日」もそうなのですが、田中氏の作品ってロマン(ロマンチックではなくロマンです)溢れるという印象ですね。
会場に田中氏もいらしてましたよ。

「遥かなる大地へ」は「かけがえのない大地」の神田文雄氏の作品。
「かけがえ」と対をなすとか、シリーズみたいな位置付けになるのかなと思ったのですが、そうでもないようですね。
順次進行でのはじまりに、ぴぎーさんは「きた、きた、きたーっ!」状態。(笑)
順次進行めちゃくちゃ好きなんです。
「シングルベル」にサビの部分の副旋律が順次下降になっているアレンジがあるのですが、その気持ちよさを誰にも理解してもらえないまま早二十年、同好の士が欲しいそんな今日この頃。
曲としては神田氏らしい曲でした。
ファンファーレ~終曲にむけては神田節炸裂といったところでしょうか。

「復興」と「凱旋」はメドレーで。
「復興」はこちらでは聴いたことのない人も多いのではないかと。
イラクの復興支援に対して着想された曲ですが、このタイトルですので、このところ演奏される回数が増えているようです。
「凱旋」も一頃は「大空」にかわって行進に使われることも多かったのですが、最近は少し演奏される回数が減ってきた感じがします。
「大空」と同じような位置付けの曲だけあって、委嘱曲の中ではこの演奏が一番良かったように感じます。

「かけがえの大地」はアンコールなので、ちょっとした演出付き。
曲後半は奏者の一部が客席におりてきました。
客席縦の通路と中央の横通路に並んで演奏するのですが、お見合い状態で演奏を聴くこととなって、ぴぎーさん、鼻水でそうでした。
でもティッシュはちゃんと持って来てるから大丈夫だよ。<そういう問題か?
アンコール、何が来るのだろうと思っていたので、出だしを聴いた瞬間から顔緩みっぱなし。
それだけでもかなりイタイ人っぽいのに、金色ピカピカの楽器(金管楽器じゃないけれど)にうっとりで完全にイタイ……というか怪しい人状態でしたが、キニシナイ!

2部は管弦楽曲を。
「前奏曲」は楽隊の編成、演奏ともに先日の舞音の演奏に比べると重めで、リストの大仰な感じが好きには最適かな。
わたしは舞音ぐらいの音が好きなのですが、このあたりは完全に好みの問題なので……。
重さがいい具合にあっていて、これは好演でした。
反対にそれが裏目にでた感じなのが「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」かと。
ティルに軽快さがなくて少々残念でした。
ホルンをはじめソロ奏者が軒並み苦戦していた印象です。
途中持ち直したような感じだったのですが、最後でまた苦戦という感じでした。
実は「遥かなる~」と「前奏曲」で女性の声で「ブラボー」がかかっていたのですが、この演奏にはかかりませんでした。
「「ブラボー」が言いたいだけのブラボー隊じゃなかったんだな」と妙な感心をしてしまったのですが、とりあえずわたし以外にもこの演奏に「?」だった人はもう1人はいるということですね。(^^;)(かわりにその後は明らかにブラボー隊メンバーぽい男性のコールがかかるようになりましたが)

「東北メドレー」は既存の単独曲を連続して演奏した感じです。
民謡は確か音楽隊の隊員さんの編曲じゃなかったかな。
CD(の解説)を確認してないから間違ってるかもですが。
元は民謡なので和太鼓も登場。
ただし、アレンジは完全に洋曲です。
「さんさ時雨」なんてサンバですし。

今回は委嘱曲がたっぷり聴けて、ぴぎーさん的には大満足でした。
次の中方音はたそがれですね。
「東北メドレー」を持ってきそうな、こなさそうな……。




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【プログラム】陸上自衛隊第3音楽隊第41回定期演奏会

いたみホールで行われた陸上自衛隊第3音楽隊第41回定期演奏会を聴いてきましたよ?

陸上自衛隊第3音楽隊
第41回定期演奏会

2011年3月11日(18:00開演)
いたみホール大ホール
【演奏曲目】
  • ロビーコンサート
    • 「となりのトトロ」より さんぽ(久石譲)
    • 「千と千尋の神隠し」より いつも何度でも(木村弓)
    • エンターテイナー(S.ジョプリン)
    • アメリカン・パトロール (F.W.ミーチャム)
  • 第1部
    • 第3師団創立50周年記念曲
      「絆と飛躍~第3師団の勇士~」(田野均)
    • 天国の島(佐藤博昭)
    • 南風のマーチ(渡口公康)
    • トロンボーンのための「カラーズ」(B.アッペルモント)
  • 第2部
    • ア ウィークエンド インニューヨーク(P.スパーク)
    • ソラス・アネ(昨日の喜び)(S.ヘイゾ)
    • 歌劇「ポーギーとベス」より (G.ガーシュイン)
  • アンコール
    • 「江~姫たちの戦国~」より メインテーマ(吉俣良)
    • 「ドラゴンクエスト」より 序曲(すぎやまこういち)
プログラム表紙
【出演】
  • 陸上自衛隊第3音楽隊

15時前に東北地方太平洋沖地震が発生し、和歌山でも津波が起きたりしていたので中止の可能性もあるかも……と思っていたのですが予定どおり開催されました。
17時開場では中止のアナウンスをする余裕もありませんし、現地の状況はまだはっきりしていなくて京阪神には影響がでていないとなれば開催するしかしかたなかったのではないかと思います。
観客の方もまさかこんなひどい状況にはなっていると思っていないので、地震のことを話題にしている観客はほとんどみかけませんでした。
地震の被害が大きくならないことを願うばかりです。

今回の定期演奏会は第3師団創立50周年記念公演ということになっています。
プログラムの画像を見ていただくとわかりますが、「第3師団定期演奏会」(3rd division the regular concert)です。
3音の定期は以前から「第3師団音楽隊」の表記を使っているのですが、これは「師団直轄音楽隊」ということへのこだわりなのでしょうか?
演奏の合間に3音のプロフィールが紹介される場合には「改編により「第3音楽隊」と名前を変更」みたいに紹介されるのですが、なぜかプログラムは一貫して第3師団音楽隊です。

ロビーコンサートは木管と金管のアンサンブルが各2曲ずつ。
どちらもあまり調子が良ろしくなかったようで……。(^^;
ただ、わたしのまわりにいた高校生の集団は大絶賛の大喜びだったので、結果オーライ(死語?!)ということで。

昨年に続き、今年も吹奏楽作品中心のプログラムでした。
「天国の島」「南風のマーチ」は吹奏楽コンクールの課題曲。
非常に気を使って演奏されていた印象です。
参考演奏の意味あいもあるのでヘタを打てない、という気持ちがあったのかもしれませんね。(笑)
正直に白状すると「ロビーコンサートとはエライ違いだな」と思ってしまいました。
それぐらい、きっちりかっちりな音の印象でした。
「カラーズ」「ア・ウィークエンド・イン・ニューヨーク」「ソラス・アネ」が吹奏楽曲。
「カラーズ」は音楽隊のプログラムにも結構のりますが、「ソラス・アネ」はちょっと珍しいかな?
そういえば、昨年は「日本民謡による幻想曲」やりましたね。
S.ヘイゾがお好きなのかしら?
「ライド」や「ラッシュ」のようないかにも吹奏楽部の生徒さんが好きそうな曲じゃなくて、「ソラス・アネ」を持ってくるセンスに感心。
コンクールの課題曲をやらないなら「ライド」みたいな曲をやった方がいいとは思うのですが、今回は課題曲があるので、こういう曲がないと吹奏楽(管弦楽も)を聴きつけていない人には意外としんどいと思うので。
個人的には3音の定期、ずっとこういう方向で行けばいいのに……と思うのだけど、難しいかなぁ。

第3師団創立50周年記念曲の「絆と飛躍~第3師団の勇士~」をフェスタで聴いた際、「中間部で少し暗くなったものが段々と明るくなったりしているので、「3師団の50年とこれから」を表現しているのじゃないかなぁと思ったりしたのですが、どうでしょう?」と書いたのですが、当たらずも遠からじといったところでしょうか。
作曲をされた田野均氏の言葉によると「第3師団の活動」というテーマのもとに作曲をされたようですが、曲の構成(各部隊の様子→災害などによる脅威→喪失感からの復活、希望)や方向性(3師の活動紹介のBGMというイメージ)が「かけがえのない大地」と似た感じなので、「これまでとこれから」というテーマと印象と被るのは当然といえば当然です。
あと、フェスタで聴いたときに微妙にひっかかっていた物があったのですが、解説を見てようやくそれが何かわかりました。
「第3師団歌」がモチーフになっているのですね。
個人的に「第3師団歌」はパッと思いつく曲ではないものの、聞き覚えはあるものだからなんとなくひっかかっていたようです。
「かけがえのない大地」比べるとキャッチーな感じが薄いので、一般受けはどうかな? という感じです。
身も蓋もないことを言ってしまえば「かけがえのない大地」の良い所は「非常にわかりやすいメロディー」と「吹奏楽をやっている生徒や学生が好みそうな展開」という部分なので、そういう部分では「かけがえのない大地」の方に軍配があがるような気がします。
それともうひとつ。
創立記念曲なので「第3師団歌」を動機として用いるのは良いアイデアだと思うのですが、解説にある「隊員、一般の聴衆が親しめるように着意し」という意図もあっての動機なのだとしたら「その部分に関しては隊員はどもかく、一般聴衆の大半は多分親しみ感じてないと思う……よ?(^^;)」という気が。
と、なかなか厳しい評価ですが、実は「創立記念曲」としてはかなり良いできだと思います。
「創立記念曲」というのは本来は現役の隊員さん、元隊員さん、隊員ではないけれど第3師団を支えてきた方々のための曲です。
「第3師団歌」がすぐに思いうかばないわたしですらモチーフにひっかかったぐらいですので、「第3師団歌」をご存知の皆様にとっては本当に「親しめる」曲だと思います。
こうやって一般聴衆向けの演奏会のプログラムにのってはいますが、本当は3師にかかわってきたみなさま方のために演奏されるべき曲なのだと思います。
そういう意味では良い曲ですし、らっぱをとりこんだりなかなかおもしろい曲です。
こういう曲は自衛隊音楽隊員ならではといったところかもしれません。
3音の公式ページでこの曲に関する田野氏へのインタビューが公開されていますので、興味のある方は一度ご覧になってみてください。

アンコールは今期の大河ドラマの「江」のテーマがきました。
テレビで「江」のオープニングを見たときに「篤姫?!(^^;」と思ったのですが、スタッフロールの「音楽 吉俣良」の文字を見て納得。
「篤姫」と同じ方による曲です。
いくら同じ作曲家の作品とはいえ、メインのメロディーの導入が同じ形なのはよくNHKもOKしたなと思ったのですが、寧ろ「「篤姫」風でひとつ」ぐらいの頼まれ方をしたのかもしれませんね。
今期の演奏会には良くあがる曲になりそうです。
続いてのアンコールは「ドラゴンクエスト」。
この流れのプログラムのアンコールでドラクエが来るとは。(笑)
ドラクエやマリオは吹奏楽部でも結構演奏されているので、生徒さんたちへのサービスというところでしょうか。

ぴぎーさん的には隊長の棒がなかなかおもしろうございました。
1曲の中でも棒を使ったり使わなかったりという振り方をされるのですよ。
棒を使わないときでも身体の動きが非常に大きく、自衛隊音楽隊の指揮者としてはわりと珍しいタイプの指揮です。
一度、ちょっと佐渡裕氏のマネみたいな指揮をされる方を見たことがありますが、自衛隊に限らず音楽隊ではあまりこういうタイプの指揮者はみかけませんね。
指揮、誰に師事したのだろう? と気になってプロフィールを見たら、斉田好男、辻井清幸の両氏になっていました。
……納得するようなしないような。(笑)


第3音楽隊:今月のPickUp
http://www.mod.go.jp/gsdf/mae/3d/3band/PickUp.html




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【プログラム】第29回府民との音楽演奏会

京都会館で行われた「第29回府民との音楽演奏会」で陸上自衛隊中部方面音楽隊の演奏を聴いてきましたよ?

第29回府民との音楽演奏会
2010年12月24日(14:00開演)
京都会館第一ホール
【演奏曲目】
  • 第1部
    • 喜歌劇「ロシアの皇太子」セレクション
    • 演歌メドレー
    • X'mas Swingin' コレクション
  • 第2部
    • 祝典行進曲
    • OMISOKA~New Year's Eve~
    • サクソフォンとバンドのための「青春の輝き」
    • Stand Alone
      -NHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」より-
    • 歌劇「ローエングリーン」より
      エルザ大聖堂への行列
  • 第3部
    • グリーン・スリーブス
    • 威風堂々
  • アンコール
    • きよしこの夜
プログラム表紙
【出演】
  • 陸上自衛隊中部方面音楽隊
  • 京都精華女子中学校高等学校吹奏楽部

第1部が京都精華女子中学校高等学校吹奏楽部、第2部が陸上自衛隊中部方面音楽隊の演奏、第3部が中方音と京都精華女子の合同演奏でした。

予想どおりというかなんというか、今年は1階席まで空席が目立ってました。
「青少年のための」という名目ならまだしも、「府民との」という名称でやる演奏会を平日昼間に開催するというのは明らかに無謀です。(^^;
というより、そろそろ入場整理券の配布方法を本気で再検討した方はいいのではないかと思うぴぎーさんでございます。
一般的な自衛隊イベントのように往復はがき応募にするのが一番だとは思いますが、「なるべく京都府民に来てもらいたい」ために京都府下での整理券配布にこだわるなら、せめて休日や夕方17時以降でも受け取れる場所に整理券置かないとダメなんじゃないかなぁ。
中方音の室内楽定期の整理券は後援に宝塚市がついているせいか公民館なんかにも置いてありますよね。
ああいう感じにはできないものでしょうか?
「府民との~」は結構な数の放送局と新聞社が後援についてるので、そういう場所が利用できたらいいのにね。

今年の幕間プレゼントタイムはプログラムにナンバリングされた数字で抽選という、すっきりした方法でした。
昨年は2階席を無視したままじゃんけん大会を進めようとする司会にイライラしましたが、今年は心穏やかに抽選に励むピクルス(陸)の冬服を観察できました。(笑)<冬服、ピクルスが着ると「なんの制服だこれ?」と思って目が離せなくなります。

中方音の演奏は単独で5曲と合同で3曲の演奏でした。
「祝典行進曲」は自衛隊音楽隊の録音物が結構あるわりに、演奏会で演奏されることは案外少ない曲です。
海外のバンドが「日本のために」演奏する行進曲としては「軍艦」と双璧みたいな曲なので、日本を代表する行進曲と言ってもいいかもしれません。
自衛隊音楽隊、特に陸は得意な系統な曲だと思います。

「OMISOKA」は吹奏楽スキーさんにはいまさら説明不要なぐらいの人気曲、酒井格氏の「おおみそか」です。
時節的にも実にタイムリーな1曲。
今の中方音なら、こういうのがはまるんじゃないかと思ったのですが……あれ?(^^;

「サクソフォンとバンドのための「青春の輝き」」はカーペンターズの曲。
サックスソロの隊員さんが京都出身なのは、こういう演奏会ではお約束。

「Stand Alone」はNHKのドラマ「坂の上の雲」のメインテーマです。
NHKの大河ドラマのメインテーマは必ずその年の音楽隊のレパートリーに入って音楽イベントでもよく演奏されるのですが、今年はこの「坂の上の雲」があったので、どっちが演奏回数が多いか? と思っていたのですが、意外と「坂の上の雲」はダメでしたね。
今年はあまり演奏を聴いてまわれなかったせいもあるのかもしれませんが、「龍馬伝」もあまり聴かなかったような気が。
「篤姫」あたりは結構聴いた気がするのですが、そうでもないのかな?

「エルザ大聖堂への行列」はこれもまた吹奏楽スキーさんには人気の曲。
「笑ってコラえて!」の「吹奏楽の旅」の影響もあって、今結構人気のようですね。
「おおみそか」が「……あれ?」ならこれはどうだ? と思ったのですが……おや?

なんというか、今回は全体的に中方音らしい精彩さにかけた印象でした。
ただ、あの会場の入りで、演奏する方に盛り上がれというのも酷な話で。
合同演奏もちょっと気の毒な感じでしたし、音楽隊も大変だな……というのが今回の一番の感想だったりするぴぎーさんです。
ただ、「府民との~」は観客のマナーがそれほど悪くないのは良いと思います。
観客の数が少ないせいもあるのでしょうが、同日の「ときめき」の客席が人数以前のレベルのカオス状態だったことに比べたら、これはこれで演奏しがい……はないですかね、やっぱり。(^^;

ああ、そうだ。
あらかじめプログラムに歌詞が書いてあるような曲を「アンコール」と呼ぶのはどうなのだろう?
自衛隊の音楽イベントではプログラムが終わったあとに「プログラムを見ながらみなさまも一緒に歌ってください」と出演者の歌付きの曲を演奏するのはよくあることなのですが、それはあくまで「最後は」みんなで盛り上がって締めましょうな扱いであって、「アンコール」とは呼ばれているのは見たことがありません。
今回は観客に拍手を求めた上で「花束もいただいたのでアンコールお願いします」みたいな感じで、「アンコール」という言葉を連呼してたので、ちょっと違和感が。
歌詞は載っていても演奏曲目の一覧にはあがっていないから正規演目ではないのか、配布されるプログラムに曲名と歌詞が載ってる時点で正規の演目になるのかか微妙といえば微妙かなぁ。




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【プログラム】陸上自衛隊中部方面音楽隊「ファミリーコンサート2010」

いたみホールで行われた陸上自衛隊中部方面音楽隊の「ファミリーコンサート2010」を聴いてきましたよ?

陸上自衛隊中部方面音楽隊
ファミリーコンサート2010

2010年9月25日(14:00開演)
いたみホール大ホール
【演奏曲目】
  • 第1部「創隊50周年を迎えて」
    • 陸軍分列行進曲(C.ルルー)
    • 行進曲「大空」(須磨洋朔)
    • 「アルルの女」第2組曲より(G.ビセー)
      • メヌエット
      • ファランドール
    • かけがえのない大地(神田文雄)
  • 第2部「LET'S TRY」
    • 剣の舞(A.I.ハチャトゥリアン)
    • ラデツキー行進曲(J.シュトラウス)
    • マンボNo.5(D.ペレス・プラード)
  • 第3部「皆様と共に」
    • 音楽家のストライキ?!(P.h.ファーバッハ)
    • グレンミラー名曲オープニング(岩井直溥)
    • 明日があるさ(中村八大)
  • アンコール
    • 六甲おろし(古関裕而)
プログラム表紙
【出演】
  • 陸上自衛隊中部方面音楽隊

創隊50周年ということで何か趣向がこらしてあるのじゃないか? とか、新隊長の棒はどんな感じかしら? とか、もちろん「かけがえのない大地」はあるよね? とか、いろいろわくわくしながら伊丹に行ってきました。

1階観客席の中央に立つ隊長の「前へ進め!」の号令で第1部がスタート。
舞台の上手下手の両方から音楽隊が登場して、舞台中央で「陸軍分列行進曲」を演奏です。
立ったままでの演奏なので、白いベルトを着用したマーチングをするときの格好です。
演奏が終わるとドラムのリズムにあわせて音楽隊退場。
途中映像紹介をはさんで、今度はドラムメジャーに先導さたれドラム隊が舞台に登場です。
ドラムロールにあわせたドラムメジャーのトワリングに観客の目が釘ずけになったところで「大空」を演奏しながらホール(観客席通路)へ音楽隊が入場してきました。
入れ替わりにドラムメジャーだけ舞台下手に引き上げていくのですが、指揮杖をふりながら独りで歩いていくドラムメジャーというのも、なんだか珍しい光景だなぁ、と思いつつ見ていたぴぎーさんです。
音楽隊は舞台左右の階段から舞台に上がっていくのですが、金管(低音)はさすがに階段では口から楽器はずしてましたね。
楽器で階段見えないとか、そんな感じなのかな?
ホールでの演奏ですが、この2曲はしっかりマーチング、というかミリタリーバンドの音でした。
自衛隊音楽隊というのは、こういう演奏が本来任務なんだなぁと改めて思ったり。

「アルルの女」は他の3曲に比べると異質な選曲のように見えますが、これも中方音楽隊にとっては思いでの一曲のようです。
陸上自衛隊各音楽隊のレベル上げを目的でコンクールが開催されているそうですが、その第1回の優勝隊が中方音で、そのときの演奏曲がこの「アルルの女」だったということです。

第2部は観客を舞台に上げての、指揮者体験&打楽器体験。
抽選なのですが、開演前に「年齢制限はありませんので大人の方もご応募ください」と放送が。
いや、さすがに大人で応募しちゃうのはKYなんじゃないかと……。(^^;
指揮者体験は3人が「剣の舞(の一部)」「ラデツキー行進曲(の一部)」「マンボNo.5(の一部)」のどれかを振ります。
いや、なんか、あとの曲程難度あがってるような気がしないでもないのですが、気のせいですかね?
打楽器体験は「マンボNo.5」でシェイカー、ボンゴ、コンガ、クラベスを8人に体験してもらうという形でした。(マラカスはわざわざ区別しないでシェーカーでくくっちゃうのですね。意外だったかも)
一番大きなコンガに2歳の男の子が当たって、ちょっと大変なことに。
コンガより男の子の方が小さいので台が登場していました。
うまい具合に(というより、ある程度関係者の知人関係を選んでるんじゃないかという気もしたのですが)、関西弁でいうところの「いちびり」な男の子がシェイカーに当たったので、会場大盛り上がりです。
シェイカーはステップを踏んだりいろいろするのですが、他の子と違って彼だけは隊員さんに言われることをそのまま、というよりそれ以上のノリでマネをするので、本当にラテンのリズムを全身で楽しんでいるのがわかってかわいかったですよ。
クラベスに大人が一人混じっていたのですが、今は中音所属の元中方音の隊員さんでした。
あー、やっぱり事前に選んでます?(^^;

第3部は「着任間もない新隊長」というのをうまく利用して、楽器紹介にまでつなげていました。
「音楽家のストライキ」はタイトルからある程度想像がつくかと思いますが、演奏中、どんどん楽器が抜けていきます。
ただ、そこは中方音、ただ抜けていくのではなく、小ネタも満載。
舞台に一人残った隊長ががっくり肩を落として袖に消えていくと、今度はグレン・ミラーのメドレーでパートごとに楽隊が舞台に登場します。
打楽器パートでは、「かけがえのない大地」の神田氏がドラムのアドリブソロで大活躍でした。
楽隊がすべて揃ったところで、隊長再登場となります。

音が明るいというか、少~し派手になったというか、そんな印象でした。
最初の2曲がマーチング寄りの演奏だったので、そのせいかな、とも思ったのですが、それだけが理由でもなさそうですね。
以前のかっちりまっすぐな演奏と比べるとちょっと荒い感じがしないでもないのですが、中方音にはこれぐらいの感じの方があっているのじゃないかなと。
お話されている雰囲気とか見ていると、新隊長ご自身も中方音にあっていそうな印象なので、これからの中方音が楽しみです。
方面隊音楽まつりも期待ということで。




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【プログラム】たそがれコンサート2010

大阪城音楽堂で行われた「たそがれコンサート」で陸上自衛隊中部方面音楽隊の演奏を聴いてきましたよ?

たそがれコンサート2010
2010年8月20日(18:30開演)
大阪市立大阪城音楽堂
【演奏曲目】
  • メインプログラム
    • 大空(須磨洋朔)
    • かけがえのない大地(神田文雄)
    • 日本民謡組曲「わらべ唄」(兼田敏)
      • I.あんたがたどこさ
      • II.子守唄(江戸子守唄)
      • III.山寺の和尚さん
    • みんなのうたコレクション(和田信)
      グラスホッパー物語~赤鬼と青鬼のタンゴ~北風小僧の寒太郎~トレロカモミロ~まっくら森のうた~メトロポリタン美術館~ぼくはくま~おしりかじり虫~Waになっておどろう~イレ アイエ
    • 翼をください~バンドと合唱のための~(村井邦彦)
  • アンコール
    • 夏の思い出(中田喜直)
プログラム表紙
【出演】
  • 陸上自衛隊中部方面音楽隊

いつもなら開演までに入場する都合がつかないと行くのは諦めるのですが、今回は「かけがえの大地」があるので、途中入場になるのを承知で出かけました。
19時ぐらいの入場で中学校吹奏楽部合同演奏の方も半分聴けたので、19時ぐらいまでに入場できそうなら途中入場でも行った方がいいかなとちょっと思いなおしたぴぎーさんです。

1曲目の「大空」は陸上自衛隊の制式行進曲。
言ってみれば陸上自衛隊音楽隊の十八番中の十八番です。
式典での引き締まった演奏もいいですが、こういう野外の音楽堂での演奏にはまた別の良さがあります。
どっちがいいかは好みの問題なのですが、記念行事の観閲行進でしか「大空」を聴いたことのない人には駐屯地以外での演奏を聴いてもらえたら、演奏会の「大空」しか聴いたことのない人には記念行事に足を運んでもらえたらと思います。
同じ曲ですが印象がかわりますよ。

中部方面隊の50周年記念曲の「かけがえの大地」はスプリングコンサート、定期演奏会に続いて3度目の演奏。(他にも一般向けイベントなどで演奏はしていそうですけどね)
この手の委嘱曲は聴けるときに聴いておかないと、再演はない、音源化もないという状況になってしまったりするので、とにかく今はプログラムに「かけがえの大地」があると、なるべく出かけるようにしています。
今は10月の伊丹駐屯地の記念行事でマーチアレンジが聴けたらいいのになと思っているのですが……。
これで演奏会で3回+中方の公式ページにあがっている音源で4度演奏を聴いたわけですが、今回の演奏が一番荒っぽいかなと。
わりとわかりやすい傷もいくつかありましたしね。
でも、わたしは今回の演奏が一番好き。
ちなみに左の写真のスネアの隊員さんが作曲者の神田文雄氏です。

「かけがえの大地」の終曲直前に一瞬音がとまるところがあるのですが、今回はそこで拍手がおきてしまいました。
それがあったせいもあってか、「わらべ唄」の演奏中に拍手が起きそうになったときに指揮者が両手をあわせて「拍手はしないでください」とお願いするようなポーズをされました。
不規則な拍手まで指揮しなきゃならないというのは大変だなぁ……。(^^;
今回に限らず自衛隊音楽隊の演奏会は有料のクラシックコンサートでは考えられないようなタイミングで拍手が起こることが再々あるのですが、あれって演奏する方にとってはどうなのかしら?
案外気にならないものなのかな?

「翼をください~バンドと合唱のための~」は歌をどうするのかと思っていたら、ソロ演奏をつないでいくという形でした。
なるほど、その手があったか。
音楽科以外の隊員さんたちも出演するようなイベントだと合唱を付けるのもありでしょうが、音楽隊だけだと2人とか4人での歌唱という感じになるか(他の音楽隊の演奏でこういうパターンを聴いたことがあるので)、もしかしたら前半出演の生徒さんたちの協力でもあるのかなと考えていたのですが、楽器ソロは思いつきませんでした。
わりとあるパターンなのにね。
この宮川彬良氏の編曲による「翼をください」をエンディングに持ってくる演出の自衛隊の音楽イベントを何度か見たことがあります。
アレンジも宮川氏らしい盛り上がり感のあるアレンジですし、なにより合唱があることで音楽科ではない隊員も参加できるので「出演者全員によるグランドフィナーレ」として使いやすいのでしょうね。

そうそう、近くにいた子供が中方音の登場前から「みんなのうたコレクション」の中の「おしりかじり虫」にこだわっていたので、子供はやっぱりこういう曲が好きなんだなぁ……と思ったのですが、実際に演奏されたときはあっさり無視だったので、おばちゃんは「興味ないんかいっ!」とツッコみそうでしたよ。(笑)

実は「大空」が始まった瞬間に「おお中方音だ♥ 聴くの久しぶり~」とか思ってしまいました。
……全然久しぶりじゃないのですけどね。(^^;
いやだわ、ボケてきたかしら?







| 陸上自衛隊音楽隊::中部方面音楽隊 | 11:52 PM | comments (1) | trackback (x) |


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【音源】琉神マブヤー

World Windband Web Music Download Store
http://www-musicdownloadstore.com/fs/main/default.asp


World Windband Web Music Download Storeのメルマガに第15音楽隊の新しい配信が始まったことが書いてあったのを思いだしてWWWのサイトを見に行ったら、「琉神マブヤー」があったのでふきました。
こういうのも配信するのかWWW。(^^;
なら他の音楽隊が演奏する戦隊物の主題歌とかも配信してくれたらいいのに……。<戦隊物の主題歌が好きらしい。

第15音楽隊の「南城市ふれあいコンサート」の演奏が配信が開始されていて、「琉神マブヤー」はその中の一曲です。
戦隊やライダーじゃなく、マブヤーというのが15音(沖縄)らしいですね。
もしかして、秋田駐屯地のイベントだと「豪石!超神ネイガー」が演奏されたりするのかしら?
ふれあいコンサートなので映画音楽とかテレビ主題曲とかオキナワ・ミュージックとか比較的軽めの曲が配信されています。
クラシック音楽っぽい曲は苦手な方にもお勧めですよ。

それでね、「琉神マブヤー」をついダウンロードしちゃったの、ぴぎーさん。
えーっと……歌付きなのですが、これ?
途中セリフも入っているのですが?(ハブデービルがスーパーメーゴーサー食らってやられちゃってるので、おそらく扮装した人が登場しているのだと思いますが)
こういうのも配信するのかWWW。(^^;;;
なら中方音のファミリーコンサートとかも配信してくれたらいいのに……。




| 陸上自衛隊音楽隊::師団音楽隊 | 10:31 PM | comments (0) | trackback (x) |


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【プログラム】陸上自衛隊中部方面音楽隊第42回定期演奏会

兵庫県立芸術文化センターで行われた陸上自衛隊中部方面音楽隊第42回定期演奏会を聴いてきましたよ?

陸上自衛隊中部方面音楽隊
第42回定期演奏会

2010年6月25日(18:30開演)
兵庫県立芸術文化センター
KOBELCO大ホール
【演奏曲目】
  • 国歌「君が代」(林廣守)
  • 第1部
    • かけがえのない大地(神田文雄)
    • プスタ~4つのロマの舞曲(J.ヴァンデルロースト)
    • トロンボーンの為の「カラーズ」(B.アッペルモント)
  • 第2部
    • 祝典序曲(D.D.ショスタコーヴィチ)
    • バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)
      (I.F.ストラヴィンスキー)
  • アンコール
    • 行進曲「かけがえのない大地」(神田文雄)
    • 大空(須摩洋朔)
プログラム表紙
【出演】
  • 陸上自衛隊中部方面音楽隊
定期演奏回ですが、今回は中部方面隊創隊50周年記念の行事のひとつということのようです。
というわけで創隊50周年記念曲の「かけがえのない大地」の再演がありました。
吹奏楽部の学生さんが好きそうな感じな展開が結構あるので、分割というか、抜き出ししてもう少し短めの曲にして学生さんたちにもどんどん演奏してもらえるようにできたらいいのに……と思っていたのですが、アンコールでマーチアレンジがでました。
もうやーね、ちゃんとあるじゃない。>アレンジバージョン
あるのなら出し惜しみしないで聴かせてくれなきゃ。(笑)
最初の演奏のあとに作曲者である神田氏を立たせなかったのがちょっと気になったのですが、アンコールの予定があったのでスルーだったのですね。
個人的にはこの曲全曲を中方音以外が演奏するのはちょっとしっくりこない感じがあるのですが、行進曲バージョンは逆に陸音に限らず、海でも空でも学生さんでもどんどん演奏してもらえたらいいなぁと思います。
この長さだったら野外演奏のような短い時間の演奏会のプログラムにも混ぜられそうですし、中方音にはこれからどんどん演奏していただいて「大空」のような十八番曲となったら素敵ですよね。
実はぴぎーさん的なお気に入りはマーチにアレンジされた部分ではなく、「任務に即応する自衛隊の活動」のあたりだったりします。
同時になっているマリンバとヴィブラフォンとか、後ろで鳴っているシンバルとかにワクワクするの……と書いていて今気づいたのですが、神田氏の曲を聴くと、いつもパーカッションの響きにわくわくしちゃうのはなぜかしら?
ぴぎーさんは今回これが聴けただけで満足です。
全曲版は来年の方面隊音楽まつりであと1回ぐらい聴けるかな?!

最近の中方音の演奏は真面目で手堅い印象です。
手堅い演奏なのは良いことではあるのですが、いい意味でのけれんみが薄くなってきているような気がしないでも。
このけれんみが中方音の味だと思うので、ちょっともったいないような気がするのですが。
わたしは個性の強すぎる演奏はあまり好きではありませんが、没個性というのも寂しいものがあります。
ただ、ミリタリーバンドという特性を考えれば各音楽隊が個々の個性を持つより、どの音楽隊も「陸上自衛隊の音楽隊」という均一な演奏であるのが望ましいのかなぁ、とも思ったりもしなくはありません。
そういう意味では「プスタ」がまさに手堅く真面目すぎる印象でした。
「プスタ」は吹奏楽コンクールでもよく演奏される曲で、吹奏楽をやっている人には人気のある曲なのですが、曲の後半、金管や木管がなかなか大変な目にあいます。
学生さんの演奏を聴いていると、その大変さがヒシヒシと伝わってくることも少なくないのですが、そのあたりはさすがプロの楽隊、余裕綽々という感じです。
ただなんていうのかな、余裕がある分、ジプシーの舞曲のわりにはえらく冷静な感じだなと。
こういう民族舞曲は多少は熱っぽいところがあってもいいのじゃないかなぁと個人的には思うのですが。
そうそう「プスタ」って4曲目の金管に耳を奪われがちですが、一番の聴かせどころは実はタンバリンだと思うのぴぎーさん。

「プスタ」ほどはないにしろ、今回は総体的に「こぎれいにまとまっている」という印象でした。
部分部分では問題がないわけではないのですが、それでも全体的な印象は「こぎれいにまとめたな」なのですよね。
ただし「大空」だけは別格。
海の「軍艦」、空の「空の精鋭」もそうなのですが、アンコールで演奏する制式行進曲は思わず笑っちゃう程他音とか雰囲気とか違うことがあります。
あれってやっぱり「最も演奏しなれた曲」を「アンコールの最後という少し力の抜けた状態」で演奏しているというのが大きいのでしょうね。
アンコールの制式行進曲に関してだけは指揮者云々というのはあんまり関係ないのかもしれません。
今回の「大空」も嬉しくて笑っちゃうぐらい良い音、良い演奏でした。
こういう楽しみがあるから、演奏会はアンコールまで油断できません。(笑)
そしてこれは屋外のミニコンサートやCDでは味わえない楽しみだと思います。
機会がありましたら、みなさまもぜひホールコンサートにも足を運んでみてくださいね。

あと演奏には関係ないのですが、司会の隊員さんが上手いなと。
内部の隊員さん(特に若い方)の司会進行だと舞い上がっちゃって一人で走っちゃっている人もいたりするので、こういうしっかりした司会だと落ち着いて聞いていられるのでいいですね。
やっぱり総監部だとこういうアナウンスの訓練も受けさせてもらえるのでしょうか?
スプリングコンサートもこの方だったので、これぐらい司会のできる隊員さんがいるなら、ファミリーコンサートなんかもわざわざ外部のプロナレーター頼まなくてもいいのじゃないか? と思ったのですが、それはまら別の問題なのかなぁ。





| 陸上自衛隊音楽隊::中部方面音楽隊 | 09:58 PM | comments (0) | trackback (x) |


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東部方面音楽隊委嘱作品一覧

陸上自衛隊東部方面音楽隊委嘱作品一覧
http://www.mod.go.jp/gsdf/ea/eaband/enkakuisyokusakuhin.pdf


陸上自衛隊東部方面音楽隊のサイトに東方音の委嘱作品一覧があがりました。
自衛隊音楽隊好きには良い資料になるのではないかと。

自衛隊音楽隊の演奏でしか聴けなさそうな曲から、元は自衛隊音楽隊の委嘱曲だということを知らないで演奏している人たちもたくさんいそうな曲までいろいろです。
この一覧にある曲は「Rcercare」以外の初演は音源化されています。
東方音以外の演奏が録音されている曲もありますので、ご興味をお持ちになられましたら音源の購入などもぜひどうぞ。

「戦友」という曲は軍歌の「戦友」がモチーフとなっていて、その「戦友」と「戦友の遺骨を抱いて」の歌もついているので、ちょっと聴く人を選ぶ曲かもしれませんね。(^^;
そういうえば全然関係ない話ですが、以前Wikipediaの「戦友」という項目に口語訳が載っていたのを見て、パソコンではなくわたしがフリーズしたことがあるのですが、今はもう「戦友」の歌詞ぐらいの古さの文体でも通じないのでしょか?!




| 陸上自衛隊音楽隊::東部方面音楽隊 | 01:44 PM | comments (0) | trackback (x) |


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【プログラム】日本橋ストリートフェスタ2010

日本橋ストリートフェスタ2010で陸上自衛隊第3音楽隊の演奏を聴いてきましたよ?

日本橋ストリートフェスタ2010
2010年3月21日
日本橋「でんでんタウン」
【演奏曲目】
  • 陸上自衛隊第3音楽隊
    • 行進曲「大空」
    • 六甲おろし
    • アニメヒロインコレクション~憧れのヒロインたちへ~
    • 銀河鉄道999
    • CAT'S EYE
  • 陸上自衛隊第3音楽隊アンコール
    • ウィーアー!
  • 大阪府警察音楽隊
    • 「となりのトトロ」より となりのトトロ~さんぽ
    • 崖の上のポニョ
    • 生活安全の歌「みんなで気をつけよう」
    • ソーラン節
プログラム表紙
【出演】
  • 陸上自衛隊第3音楽隊

もともと行く予定ではなかったのですが、コンパクトカメラ1つだけを持ってでかけてきました。
カメラのメディアを容量の小さい物に差し替えていたことをすっかり忘れていましてね……ウフフ、2Gじゃほとんど何も撮れませんでしたよ。(/_;)

ストリートフェスタのパレードは直線コースなのですが、ついて歩くのはほぼ不可能なので、今年はパレードの撮影は諦めることに。
パレード出発前に演奏曲目のアナウンスが流れていたのですが、出発地点以外の場所では音が悪くて何を言ってるかさっぱり……。(^^;
例年だと離れていてもパレードが始まると音楽は聞こえていたのですが、今年は風のせいか全く聞こえてきません。
パレードがスタートしたわりに路上の整理もないし、パレードコースはどこか別にあるのじゃないか? とまで思っちゃいました。
結局何を演奏していたのかわからずじまいです。(^^;
上の写真をご覧いただくとわかるのですが、わたしが3音見かけたときは楽器おろしている状態でしたし。

ブラスバンドステージでの演奏は、ストリートフェスタにあわせてアニメのテーマ曲が主体でした。
1曲目に「大空」を持ってきたのはいい意味でびっくり。
うん、やっぱり、陸上自衛音楽隊は「大空」を絶対演奏した方がいいと思うのですよ。
自分たちのテーマ曲を持っているというのは、バンドにとって悪いことではないと思いますし。
「六甲おろし」は3音の十八番の1つ。
以降はアンコールまで全てアニメの曲。
アニメ曲はなんとなく観客の反応がいまひとつな感じが。
「ウィーアー!」なんて今の「ワンピース」人気を考えたらもっと盛り上がるかと思ったのですが……。
演奏を聴いている観客の年齢がわりと高めなのでしょうがないかな。
ストリートフェスタって、イベントのテーマが明確な反面、集まる人がはっきりと3層にわかれちゃっているのですよね。
イベント自体のメイン層はアニメ系ヲタクなのですが、実はこの層は吹奏楽のステージにあまり足をとめません。
アニメ系なイベントも同時に他のステージでやっているので、こればかりはどうしようもありません。
ステージ周りに集まるのはほとんどが撮影目的できた撮影系ヲタクと、「なんかイベントやってるみたいなので来てみました」なノリの普通の人です。
しかもこういう層はメイン層に比べて年齢が高め(+普通の人が連れている幼児)ときているので、イベントのテーマにちなんだ曲でがっつりプログラムを組んでくることが多い自衛隊音楽隊にはプログラムを組みにくそうですね。
今回に限って言えば、イベントテーマより、雰囲気にあわせてきた大阪府警察音楽隊の方が観客受けは良かったかなぁ……という感じです。
3音に限らず自衛隊の音楽隊はレパートリーが広くてどんなテーマにも合わせてこられる分、むしろそれが仇になることもあるようです。
わたし自身はジブリ系のアニメ曲と他県の民謡なプログラムより、一般的なアニメソングと大阪の曲(わたしはあれが「大阪の曲」だとは認めませんけれど。(笑))という直球を投げてきたプログラムを買いますが、広報演奏という観点で見たらソーラン節の方に軍配あがっちゃうんだろうなぁ、やっぱり。
ジブリ系作品の曲を全く入れてこなかったことだけでも、わたし的には「やるな、3音」という感じなのですが。
3音はなんだかんだで貧乏くじ引いちゃったような気がしないでも……。
もうね、大阪府警音みたいに「ソーラン節」みたいな全然関係ない雰囲気重視の曲をやっちゃっても全然いいのじゃないかな。
せっかく演奏するのですもの、府警音だけにいいとこ持っていかれちゃったらもったいないですし。


「アニメヒロインコレクション」、演奏後の曲紹介で「11曲」と言っていたような気がするんですが、譜面の情報をみると

使用した曲のアニメタイトルは、【ひみつのアッコちゃん】【エースをねらえ】【キャンディ・キャンディ】【セーラームーン】【タッチ】【サザエさん】【ちびまる子ちゃん】【うる星やつら】【キューティー・ハニー】【魔法使いサリー】の10作品。
となっています。
聞き間違いかな?
「エースをねらえ!」がイントロだけで、そのあと「キャンディ♥キャンディ」がまるっと1曲続いたりしたので、「どんなメドレーやねん?」とちょっと驚いたのですが、「エースをねらえ!」、最後にちゃんとでてきましたね。
あ……それで11曲なのか。

3音のあとは引き続き大阪府警察音楽隊の登場です。

事前に公表されていたらプログラムでは間に別のイベント挟むみたいだったのですが、そのまま府警音の演奏が始まりました。
で、ここで一旦、ぴぎーさん離脱。
いや、メディアをね、買おうと思ったのですけどね……すぐ近くの店でメディアを置いてるようなところをみつけられず、1曲目の終わる頃にステージ傍に戻りました。
府警音の方は一応ポニョを入れてきましたが、あまりアニメとかそういったイベントのテーマよりは、イベントの雰囲気重視な選曲です。
観客も3音のときと入れ替わっています。
どう見ても音楽聴くより写真撮るのが目的ぽい人もいたりするのですが、今回はまだおとなしめな雰囲気かな。(^^;

「崖の上のポニョ」を演奏しているとき、後で「ポ~ニョ」「ポ~ニョ」と大人の声が。
歌っているのともちょっと違う感じだったし、なにより「ポ~ニョ」しか言わないので不思議に思って振り返って見てみると、若い白人男性が「ポ~ニョ サカナ※@△□☆ アッハッハ!」と笑いながら通りすぎていったのでした……いいなぁ、楽しそうで。(^^;
「ソーラン節」はフレッシュウインズも登場してにぎやかに。
風のきつい中、出番を待っているフレッシュウインズがかなりかわいそうでした。
演技を始めちゃえばなんともないのかもしれないのですが、待っている間は大変ですよね。



おまけ☆
とにかくものすごい風で、演奏前はみなさん、楽譜を大きなクリップではさんだりして風対策をしていらっしゃいました。
そんな中、一枚の楽譜が風に飛ばされ舞い上がっていきました。
隊員さんはもちろん、観客の目も一斉に楽譜の行方を追います。
くるくると舞い上がった楽譜はアーケードの隙間に着地。
みんなが無言で楽譜を見つめます。
ヘ……ヘンな光景。(^^;
楽譜は再び風に乗せられ、一瞬手の届きそうな高さまでおりてきたのですが観客の手をすり抜けてまた舞い上がるとそのままビル前の屋根(?)に落ちてしまいました。
あれ、当然あとから回収したのでしょうね。
だって自衛隊ですもの。





| 陸上自衛隊音楽隊::第3音楽隊 | 10:36 PM | comments (0) | trackback (x) |


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【プログラム】陸上自衛隊中部方面音楽隊スプリングコンサート

兵庫県立芸術文化センターで行われた陸上自衛隊中部方面音楽隊スプリングコンサートを聴いてきましたよ?

陸上自衛隊中部方面音楽隊
スプリングコンサート

2010年3月19日(18:30開演)
兵庫県立芸術文化センター
KOBELCO大ホール
【演奏曲目】
  • 第1部
    • かけがえのない大地(神田文雄)
    • 華音櫻來(櫛田胅之扶)
    • トランペット協奏曲(A.アルチュニアン)
  • 第2部
    • フランス軍隊行進曲(C.サン=サーンス)
    • 2つのトランペットの為の協奏曲
      ト長調 作品46の1(A.ヴィヴァルディ)
    • ボレロ(M.ラベル)
  • アンコール
    • 川の流れのように(見岳章)
    • 春の小川(文部省唱歌)~花(滝廉太郎)
プログラム表紙
【出演】
  • 陸上自衛隊中部方面音楽隊

ファミリーコンサートのようなポップスコンサート的なプログラムビルドではなく、クラッシックコンサートなプログラムです。
ソリストにはいくつもの国際音楽コンクールでの入賞歴のあるトランペットのアンドレ・アンリ氏。
会場は芸術文化センター。
有料公演でもおかしくないぐらいな公演です。

1曲目の「かけがえのない大地」は中部方面隊の創隊50周年曲で、作曲の神田文雄氏は中部方面音楽隊のパーカッション奏者。
この方の「マーチング・スペシャル関西編」はパーカッションの見せ場が多くて気に入っているのですが、ご自身がパーカッション奏者だったとは今回の公演を聴くまで存じあげませんでした。
こういうのを聴くとやっぱり「餅は餅屋」ということなのかな、と思ったり。
作曲が本業の方でも、自分が演奏していた楽器の聴かせ方は一段とうまかったりしますものね。
この曲を聴いてまず思ったのは、これは中方音以外には演奏しにくそうだなぁ……ということでした。
だって、この曲から浮かぶのは「中部方面隊」の姿以外ないのですもの。
まぁ中部方面隊創隊50周年曲なので当然と言えば当然なのですけれど。
これがもし他の方面隊の曲だったとしたら、どこの音楽隊が演奏してもそれ程違和感はないのじゃないかな?
モニターをやっている間にいろいろとお話を伺う機会があったのですが、自衛隊全体に共通する使命や願いだけではない、中方だからこそ持っている思いというものがあるような感じを受けました。(阪神淡路大震災の経験というのがやはり大きな要因だと思います)
それと同じような印象があるのですよね、この曲には。
わたし的にものすごくツボにはまりまくりな旋律がいくつもあったのですが、もう一度聴くチャンスはなさそう……かなぁ。(´・ω・`)
他の楽隊(自衛隊音楽隊に限らず)が演奏しにくいということは、たくさんの人に聴いてもらえる機会も減るということですし、それはちょと……というか、かなりもったいないと思わずには……。※1

今回の目玉はなんといってもアンドリ・アンリ氏でしょう。
国際音楽コンクールの入賞歴多数、指導者としても有名なのでトランペットをやっている人なら名前はご存知じゃないかと。
教育に熱心というのを差し引いても日本での活動が多いような気がしてたのですが、奥方が日本の方なのですね。なるほど。(笑)

ぴぎーさんは「2つのトランペットの為の協奏曲」のためにバルコニー席に着席。
2本のトランペットが同じメロディーを演奏しあったりする曲なので、なるべく近くで2人の奏者の指の動きを見たらおもしろそうじゃないですか。
なにかの生き物みたいに良く動くしアンリ氏の指を見たり(本当に1本1本よく動くのですよ!)、呼応するかのように動く2人の奏者の指を見たりで、耳だけではなく、目でも楽しみました。
アンリ氏と一緒に独奏をしたのは中方音の隊員さん。
室内楽演奏会のときなどにも良い演奏をきかせてくださる方で、今回も素敵な音を聴かせていただきました。

アンコールにはアンドレ・アンリ氏も再登場。
ハープで始まって、トランペットソロまである、やたらと豪華な音の「川の流れのように」でした。
この演奏で歌えたら凄いですよね。(笑)<歌ってみたいらしい。
「川の流れのように」のあとは、この季節定番ともいえる「あの日聞いた歌」から「春の小川」と「花」のメドレー部分が。
「花」いいですよね。(一番好きなのは曲じゃなくて歌詞なのですが)
桜が散る頃までにもう何回かきけたらいいなぁ。


※1:どうやら中部方面隊の公式ページで聴けるようになりそうな様子ですね。楽しみです。[2010.04.02追記]






| 陸上自衛隊音楽隊::中部方面音楽隊 | 11:09 PM | comments (0) | trackback (x) |


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