【プログラム】航空自衛隊航空中央音楽「隊第48回定期演奏会 」

すみだトリフォニーホールで行われた「航空自衛隊航空中央音楽隊第48回定期演奏会」を聴いてきましたよ?

【演奏曲目】※数字は全てローマ数字ですがアラビア数字に変えてあります。
  • 第1部
    • 夢に向かって
    • 秘儀1-管楽合奏のための-
    • 交響組曲「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」
        1. メイン・タイトル
        2. ネオ・ジオン軍
        3. クェス・パラヤ
        4. 犠牲
        5. 格闘
        6. オーロラ
  • 第2部
    • ハマースミス-プレリュードとスケルツォ-
    • バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第2組曲
        1. 夜明け
        2. パントマイム
        3. 全員の踊り
  • アンコール
    • 航空自衛隊行進曲「空の精鋭」

今期は武道館以外は京阪神以外は行かないつもりだったのですが、最初のシーズンからいきなり京阪神飛び出してしまいました。
客演指揮者の大友直人氏と演目につられて、うかっと東京に。(笑)
吹奏楽ではなく管弦楽をおっかけまわしていた頃はまだ大友氏も新進気鋭の若手指揮者で、演奏会のチラシには「新星」だの「ホープ」だのの文字が躍っていました。
その新星がデビュー(公式に)したのがN響の「若い芽のコンサート」で、振った曲が「ダフニスとクロエ 第2組曲」だったんですよね。(こんなことを書くとわたしが相当年寄りに見えますが、さすがにこの時はぴぎーさんもセーラー服をなびかせた可憐なこぶたちゃんでございました。(笑))。
管弦楽の演奏会に行かなくなって随分になるのですが、「ああ、そういやこの人ももうベテランの域なんだよなぁ」「吹奏楽でもダフニス振るんだ」と思ったら、なんかついね。
「つい」で平日に東京に来てるのもどうかと思いますが。

1部が副隊長・中村芳文3佐の指揮、2部が客演指揮者の大友直人氏の指揮でした。

「夢に向かって」はミリヲタさんには航空自衛隊公式行進曲の「空の精鋭」の人、吹奏楽スキーさんには吹奏楽コンクールの課題曲になった「マーチ・エイプリル・メイ」の人な矢部政男准空尉の新曲で初演です。
いわゆるコンサートマーチ。
わたしにとって行進曲は「歩くことに疲れて立ち止まっていても、聞こえると胸をはって歩きださずにはいられない曲」で、コンサートマーチは「聞くとワクワクと気分が高揚してくる曲」なんですよね。
お尻を蹴り上げてでも前進させてくれるのが行進曲なら、沿道から声援を送ってくれているのがコンサートマーチ。そんなイメージ。
そしてこの「夢に向かって」はまさに沿道からの声援です。いやまぁ、沿道という表現が正しいかどうかはわかりませんが。
歩きだした先には何かワクワクするような、そんな何かが待っているような気分になります。

「秘儀1」は実か今回一番気になっていた曲だったりします。
CD聴いていも、何の音かわからない音があるんですよね、この曲。
楽器編成を見ると、「6 Rin」とか「Tam-tam (with Super Ball)」とか書いてあるし。
トリフォニーはバルコニー席があるので、そこからだと実際にどうやって演奏するかを見ることができるのじゃないかと思ったのです。
曲の準備を見ていると、仏具の鈴がティンパニが並べられたり、銅鑼の奏者がスーパーボールを選んでいたり、なんだかもう大変なことに。(笑)
楽器編成でティンパニの下層に鈴とタンバリンが書いてあったのは、ティンパニの上に乗せて使うからなんですね。
某所でこの曲に対して「つーかこれ曲じゃねーだろ」「まあ一応曲だろ」という感想がついていて笑ったことがあるのですが、まぁ、そういう感じの曲です。
わたしは音の正体がわかったのですっきりしました。
ホケトゥスやらヘテロフォニーといった技法がバシバシでてくるので音が絡み合ってややこしいことこの上ない曲なのですが、そのあたりはさすが航空中央、きっちりと。
作曲の西村朗氏もいらしていました。

「交響組曲 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」も初演。三枝成彰氏も会場に。
一瞬「序曲 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」と「交響組曲 機動戦士Zガンダム」とがごっちゃになってしまい、「え? 初演? あれ???」とか思ったことはナイショです。
三枝氏、多分前述の西村氏とは求めるものが反対だと思われます。そういう作曲家の作品を並んでいるというのもおもしろいプログラムビルドですよね。狙ってやったのではなく、バンド維新絡みで選んだらこうなっただけなのかもしれないですけれど。
わたしはこのアニメは見ていないのですが、三枝調全開の曲ですね。
わたし三枝氏のこういう劇伴が好きだったんですよ。最後の「オーロラ」のピアノの感じとかね。
ドラマティックでロマンティックな感じが大好きでした。というか今でもやっぱり好きなことを再認識。

以上で1部が終わりです。
あー、東京まで来たかいあったわ。これで心置きなく大阪に帰れる……て、なんか忘れてるよーな?
あ、大友氏のダフニス。(ぽん)<忘れるな。
2部は陸上自衛隊中央音楽隊の隊員さんも何人か賛助出演で、陸音の制服が航空音の間にちらほらと。

ホルスト(「ハマースミス」)を持ってきたあたりが大友氏らしいですね。<追記:どうやら音楽隊側の選曲のようですね。
というか、大友氏、今は棒つかわないんですね。それに一番びっくりしましたよ。(いつから生演奏聴いてへんね? て感じ?)
棒なしでもあいかわらず、端正というか折り目正しい演奏で。
ただ、ごめんね、演奏云々以前にぴぎーさんホルストがあんまり好きじゃないので、ぴぎーさん的には微妙。

「ダフニスとクロエ」は音楽隊も大奮闘でした。
「秘儀1」を聴いている時にも感じたのですが、航空中央、もう少し評価されてもいいんじゃないかなぁ、と。
もちろん吹奏楽好きな人には知られた実力ですが、一般の人の認知度を考えると、陸や海に隠れちゃっている感が否めないんじゃないかと……。
もったいない話だと思います。

アンコールは大友氏の指揮で「空の精鋭」でした。
この方、若い頃から大概いろんな曲振ってましたが、まさか「大友直人の自衛隊行進曲」が聴けることがあるとは夢にも思いませんでしたわ。(笑)
いろいろ演奏会には行ってみるものですね!






| 航空自衛隊音楽隊::航空中央音楽隊 | 10:40 PM | comments (0) | trackback (0) |


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