いたみホールで行われた陸上自衛隊第3音楽隊第42回定期演奏会を聴いてきましたよ?
陸上自衛隊第3音楽隊
第42回定期演奏会
2012年2月16日(18:00開演)
いたみホール大ホール |
【演奏曲目】- 第1部
- オリンピックファンファーレとテーマ(J.ウィリアムズ)
- 君が代(林廣守)
- 音楽で振り返る50年
東京オリンピックマーチ(古関裕而)~世界の国からこんにちは(中村八大)~昴(谷村新司)~負けないで(織田哲郎)~Jupiter(G.ホルスト)~会いたかった(BOUNCEBACK) - 第3師団創立50周年記念曲
「絆と飛躍~第3師団の勇士~」(田野均)
- 第2部 和太鼓演奏
- 第3部
- 行進曲「大空」(須摩洋朔)
- マーチ「希望の空」(和田信)
- フェスティヴァル・ヴァリエーション (C.T.スミス)
- 星条旗よ永遠なれ(J.P.スーザ)~行進曲「復興」(浅沼準彦)
- 紅炎の鳥~Prominence Bird~(田中賢)
- アンコール※1
- 行進曲「凱旋」(堀滝比呂)
- 明日があるさ(中村八大)
- ロビーコンサート(終演後)
- 故郷 (唱歌)
- ダニーボーイ(アイルランド民謡)
- 大きな古時計 (H.C.ワーク)
- 峠の我が家(アメリカ民謡)
- 故郷(唱歌)
- 蛍の光(スコットランド民謡)※2
※1:16日の演奏順。部内の部では逆順で演奏。
※2:16日のみ。
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【出演】- 陸上自衛隊第3音楽隊
- 陸上自衛隊福知山酒呑太鼓
- 陸上自衛隊信太菊水太鼓
- 陸上自衛隊姫路白鷺太鼓
- 陸上自衛隊京都三施太鼓
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昨年の第41回に引き続き今回も第3師団創立50周年記念演奏会となっています。
「50周年記念イベントの締めくくり」らしいのですが、年で数えても年度で数えても今日は52年目(=51周年)だと思うのですが……。(^^;
多分、50周年にあたる期間の半分以上が2011年度になるので、2011年度内になる今日の演奏会を記念イベントの締めにもってきたのでしょうが、2年続きで周年記念をされると、ちょっとわけわがわからなくなりますよね。
え? そんなことをいちいち気にしてるのはぴぎーさんだけ? うそん。
プログラムの表紙には「Annual Concert」の表記はあるのですが日本語での「定期演奏会」の表記がありません。
2年越しの周年記念といい、定期演奏会の表記が無いことといい、今回の演奏会の位置づけが謎といえば謎なのですが、あいさつ文では定期演奏会となっているので、定期扱いは定期扱いなんでしょうね。
実は今回、「
大阪発!自衛隊イベントに行ってみよう!!」のもへ妻さんのご厚意で、隊員や隊員家族向けに行われた公演(部内の部)も聴くことができました。
音楽まつりなどでもそうですが、「同じ内容の公演2回も聴いてどうすんね?」って感じですよね。
うん、でも聴きたいんだもん、しょうがないじゃん?(笑)
部内の部に誘ってくださったもへ妻さんには本当に感謝でございます。m(_ _)m
開演前のロビーコンサートがあったのですが、間にあいませんでした、残念。
そのかわり終演後に金管3重奏お見送り演奏が。
これも立派なロビーコンサートです。
演奏後にお礼を言いにきた小さな男の子に隊員さんが応えたりして良い雰囲気でした。
やっぱり演奏を聴く気のない人まで対象にするプレコンサートより演奏を聴きたい人が集まって音楽を聴くロビーコンサートの方が絶対いいです。
演奏曲目は「大空」「絆と飛躍」、それから「復興」が自衛隊にちなんだ曲です。
「希望の空」も自衛隊にちなんだ曲といえば曲ですが、今回のプログラムの中では「吹奏楽コンクールの課題曲」というカテゴライズです。
個人的にはイラク人道復興支援活動にちなむ「復興」が災害復興祈念のシンボル的に扱われることには違和感がないでもないのですが、今回はどちらかというと震災復興祈念の意味はあとづけ。
日本と他の国との絆ということで、トモダチ作戦のアメリカ(「星条旗よ永遠なれ」)との絆、人道復興支援活動を行ったイラク(「復興」)との絆のメドレーです。
「大空」はまさに「陸上自衛隊の「大空」」でしたね。
「自衛隊の」ではなく「陸上自衛隊の」というのがミソ。(笑)
このあたりは評価のわかれるところでしょうが、わたしがミリタリーバンド好きなのはこういう演奏が好きだからなので◎かな。
「絆と飛躍」は「昨年の定演で初演された」と紹介されたのですが、奈良の師団音楽フェスタは無視ですか、そうですか。
あ! まさか奈良で演奏した際にタイトルがなかったのって、「あの時点で未定だった」からではなくて、定期での演奏を初演扱いにするためにわざとタイトルをださなかった……とかじゃないですよね?!
「絆と飛躍」はこれで4回聴いたことになるのですが、去年の2回より今年の2回の方がいい感じです。
こなれてきたのかもしれません。
危ないところがなかったわけではありませんが、総体的にはまっすぐで3師らしい姿の浮かぶ演奏でした。
「音楽で振り返る50年」は……本当にもう「メドレーの曲目記載なし」はかんべんしてください。
今回はこのメドレーとロビーコンサートと2つ分覚えようとしたので容量の少ないぴぎーさんの記憶はオーバーフロー。
2回聴けたおかげでなんとかこぼれた分も回収してきましたが、さすがにもう記憶力だけでなんとかするのはムリです。た~す~け~て~。(;◇;)<紙にメモれ。
「世界の国からこんにちは」から「Jupiter」まではアンサンブルです。
「世界の国からこんにちは」はクラリネット6重奏、「昴」は木管5重奏、「負けないで」は金管6重奏、「Jupiter」はサックス4重奏です。
「会いたかった」はもっといい加減(手抜きという意味ではなくて)に振ってちょうどって感じじゃないかなぁ……と。
実直さも曲によって仇になっちゃいますから。
3音の定期はいつも吹奏楽コンクールがらみの曲も演奏するのですが、今回は課題曲の「希望の空」と自由曲として人気の高い「フェスティヴァル・ヴァリエーション」の2曲。
「希望の空」の作曲者は航空中央音楽隊の隊員さんです。
課題曲で空中音の隊員さん曲といえば、矢部政男氏の「マーチ・エイプリル・メイ」がありますが、この「希望の空」も「マーチ・エイプリル・メイ」のような明るく溌剌とした曲です。
作曲者曰く「シンプルで覚えやすい旋律と曲調を目指した」そうですが、8分の6拍子がぴぎーさん的には難度高いです。(笑)<昔、8分の6拍子で大失敗したことが……。
「フェスティヴァル・ヴァリエーション」は以前にも書いたように、作曲者のC.T.スミスが学生時代のライバルでもあった友人のホルン奏者への意趣返しを仕込んで作曲したため、ホルンがなかなか大変なことになっています。
ホルンの難度が高いことがばかりがとりあげられがちですが、実はホルン以外のパートもかなり技巧を要求される曲です。
今回の演奏はまんまとC.T.スミスのいやがらせにはまっちゃった感が……。(^^;
まぁ、それだけやっかいな曲ということですね。
「フェスティヴァル・ヴァリエーション」のバスドラムを叩いているのが「かけがえのない大地」の神田文雄氏だったので、時々中方音の演奏を聴いているような錯覚が起きて困りました。(笑)
「紅炎の鳥」は「メトセラ」の田中賢氏の作品。
田中賢氏の作品もなにげに難しい曲多いですよね。
今回はfeat.自衛太鼓です。
「紅炎の鳥」も人気のある曲ですが、こういう現代音楽ぽい曲は正直好みがわかれるところかと。
実際わたしのまわりのご年配、第2部では尋常じゃないくらいテンション上がりまくりだったのに、この曲にも自衛太鼓はでているというのにテンションだだ下がりでしたよ。(^^;
自衛太鼓は福知山酒呑太鼓、信太菊水太鼓、姫路白鷺太鼓、京都三施太鼓の4つが出演。
まぁ、そうなりますよね。
単独演奏とは別に、各太鼓が名乗りをあげて太鼓を打つ演出もあって、なかなか格好ようございました。
個人的特筆事項は菊水に女性部員が!
今期は災害、災害で菊水を聴く機会が全くなかったのですが、しばらくみない間に女性の方が入部されていました。
信太山は女性隊員の総数自体が少ないので、菊水には女性メンバー入りそうもないわねー、などと勝手に思っていたのですが、ついに女性部員登場です。
これからどんどん活躍していただきたいものです。
武道館に登場するのを楽しみにしていますねー!
さて、その菊水ですが、なんだか今回は菊水ぽくなかった感じが……。
いつもいいところをかっさらっていきすぎなので(笑)、もしかして自重しました?
とはいえ、単独演奏の際の太鼓の使い方やバチさばきなんかはやっぱり菊水なんですけどね。
あと部長さん(多分)は前面にでてこなくてもわかりますね。
まぁ、ある意味あの人が「The 菊水太鼓」なのかもしれないなぁ。
アンコールは「凱旋」と「明日があるさ」の2曲。
「明日があるさ」=唄い踊る隊長はお約束の域に達しそうです。
隊員さんが2人歌手として登場しているのですが、観客の目は隊長に釘付け。(笑)
正直なところ虹の合唱団バージョンの歌詞で歌うなら歌はつけなくてもいいのじゃないかなぁ……と思ったりするのですが。
だって知らない人の方が多いでしょう、虹の合唱団バージョンの歌詞?
隊長のパフォーマンスだけでも観客大満足だと思いますよ、この曲は。
隊長の指揮を見ていて、「かたそうな指揮だなー」と思ってしまいました。
「かたい」は「手堅い」とか「動きが硬い」とかじゃなくて、なんていうか、当たったら痛そうな音だなーと。
角が当たったらものすごく痛そうな音というか……。
でも「大空」とか「凱旋」なんかにはあっていると思います。
かたそうなわりに結構伸び縮みもするのでポップス系もアリ……みたいな音、というか指揮?(わかるようなわからないような表現でごめんね)
というわけで、一度、行進曲系とかポップス系とは全然違う、ロマンティックな曲とかを聴いてみたいと思ったりしているのですが、そういう曲が聴ける可能性あるのって定期だけかなぁ、やっぱり。
たそがれあたりでムリかしら?!