【プログラム】陸上自衛隊中部方面音楽隊第42回定期演奏会

兵庫県立芸術文化センターで行われた陸上自衛隊中部方面音楽隊第42回定期演奏会を聴いてきましたよ?

陸上自衛隊中部方面音楽隊
第42回定期演奏会

2010年6月25日(18:30開演)
兵庫県立芸術文化センター
KOBELCO大ホール
【演奏曲目】
  • 国歌「君が代」(林廣守)
  • 第1部
    • かけがえのない大地(神田文雄)
    • プスタ~4つのロマの舞曲(J.ヴァンデルロースト)
    • トロンボーンの為の「カラーズ」(B.アッペルモント)
  • 第2部
    • 祝典序曲(D.D.ショスタコーヴィチ)
    • バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)
      (I.F.ストラヴィンスキー)
  • アンコール
    • 行進曲「かけがえのない大地」(神田文雄)
    • 大空(須摩洋朔)
プログラム表紙
【出演】
  • 陸上自衛隊中部方面音楽隊
定期演奏回ですが、今回は中部方面隊創隊50周年記念の行事のひとつということのようです。
というわけで創隊50周年記念曲の「かけがえのない大地」の再演がありました。
吹奏楽部の学生さんが好きそうな感じな展開が結構あるので、分割というか、抜き出ししてもう少し短めの曲にして学生さんたちにもどんどん演奏してもらえるようにできたらいいのに……と思っていたのですが、アンコールでマーチアレンジがでました。
もうやーね、ちゃんとあるじゃない。>アレンジバージョン
あるのなら出し惜しみしないで聴かせてくれなきゃ。(笑)
最初の演奏のあとに作曲者である神田氏を立たせなかったのがちょっと気になったのですが、アンコールの予定があったのでスルーだったのですね。
個人的にはこの曲全曲を中方音以外が演奏するのはちょっとしっくりこない感じがあるのですが、行進曲バージョンは逆に陸音に限らず、海でも空でも学生さんでもどんどん演奏してもらえたらいいなぁと思います。
この長さだったら野外演奏のような短い時間の演奏会のプログラムにも混ぜられそうですし、中方音にはこれからどんどん演奏していただいて「大空」のような十八番曲となったら素敵ですよね。
実はぴぎーさん的なお気に入りはマーチにアレンジされた部分ではなく、「任務に即応する自衛隊の活動」のあたりだったりします。
同時になっているマリンバとヴィブラフォンとか、後ろで鳴っているシンバルとかにワクワクするの……と書いていて今気づいたのですが、神田氏の曲を聴くと、いつもパーカッションの響きにわくわくしちゃうのはなぜかしら?
ぴぎーさんは今回これが聴けただけで満足です。
全曲版は来年の方面隊音楽まつりであと1回ぐらい聴けるかな?!

最近の中方音の演奏は真面目で手堅い印象です。
手堅い演奏なのは良いことではあるのですが、いい意味でのけれんみが薄くなってきているような気がしないでも。
このけれんみが中方音の味だと思うので、ちょっともったいないような気がするのですが。
わたしは個性の強すぎる演奏はあまり好きではありませんが、没個性というのも寂しいものがあります。
ただ、ミリタリーバンドという特性を考えれば各音楽隊が個々の個性を持つより、どの音楽隊も「陸上自衛隊の音楽隊」という均一な演奏であるのが望ましいのかなぁ、とも思ったりもしなくはありません。
そういう意味では「プスタ」がまさに手堅く真面目すぎる印象でした。
「プスタ」は吹奏楽コンクールでもよく演奏される曲で、吹奏楽をやっている人には人気のある曲なのですが、曲の後半、金管や木管がなかなか大変な目にあいます。
学生さんの演奏を聴いていると、その大変さがヒシヒシと伝わってくることも少なくないのですが、そのあたりはさすがプロの楽隊、余裕綽々という感じです。
ただなんていうのかな、余裕がある分、ジプシーの舞曲のわりにはえらく冷静な感じだなと。
こういう民族舞曲は多少は熱っぽいところがあってもいいのじゃないかなぁと個人的には思うのですが。
そうそう「プスタ」って4曲目の金管に耳を奪われがちですが、一番の聴かせどころは実はタンバリンだと思うのぴぎーさん。

「プスタ」ほどはないにしろ、今回は総体的に「こぎれいにまとまっている」という印象でした。
部分部分では問題がないわけではないのですが、それでも全体的な印象は「こぎれいにまとめたな」なのですよね。
ただし「大空」だけは別格。
海の「軍艦」、空の「空の精鋭」もそうなのですが、アンコールで演奏する制式行進曲は思わず笑っちゃう程他音とか雰囲気とか違うことがあります。
あれってやっぱり「最も演奏しなれた曲」を「アンコールの最後という少し力の抜けた状態」で演奏しているというのが大きいのでしょうね。
アンコールの制式行進曲に関してだけは指揮者云々というのはあんまり関係ないのかもしれません。
今回の「大空」も嬉しくて笑っちゃうぐらい良い音、良い演奏でした。
こういう楽しみがあるから、演奏会はアンコールまで油断できません。(笑)
そしてこれは屋外のミニコンサートやCDでは味わえない楽しみだと思います。
機会がありましたら、みなさまもぜひホールコンサートにも足を運んでみてくださいね。

あと演奏には関係ないのですが、司会の隊員さんが上手いなと。
内部の隊員さん(特に若い方)の司会進行だと舞い上がっちゃって一人で走っちゃっている人もいたりするので、こういうしっかりした司会だと落ち着いて聞いていられるのでいいですね。
やっぱり総監部だとこういうアナウンスの訓練も受けさせてもらえるのでしょうか?
スプリングコンサートもこの方だったので、これぐらい司会のできる隊員さんがいるなら、ファミリーコンサートなんかもわざわざ外部のプロナレーター頼まなくてもいいのじゃないか? と思ったのですが、それはまら別の問題なのかなぁ。





| 陸上自衛隊音楽隊::中部方面音楽隊 | 09:58 PM | comments (0) | trackback (x) |


PAGE TOP ↑

コメント

コメントする








index

categorys

monthly archive

other

powered by