神戸文化ホールで行われた陸・海・空自衛隊合同コンサートを聴いてきましたよ?
平成22年度
陸・海・空自衛隊合同コンサート
第1回公演
2010年7月10日(13:00開演)
第2回公演
2010年7月10日(17:00開演)
神戸文化ホール大ホール |
【演奏曲目】- プレコンサート
- 「天地創造」より 大いなる偉業は成し遂げられた(F.J.ハイドン)
- 故郷(文部省唱歌)~花(滝廉太郎)~
浜辺の歌(成田為三)~紅葉(文部省唱歌)~
スキー(平井康三郎)~そして神戸(浜圭介) - 76本のトロンボーン(M.ウィルソン)
- 第1部
- 国歌「君が代」(林廣守)
- 楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」より
第1幕への前奏曲(R.ワーグナー) - ユーフォニアム協奏曲「皇帝」(M.ケンツビッチ)
- フランス軍隊行進曲(C.サン=サーンス)
- 喜歌劇「微笑みの国」セレクション(F.レハール)
- 第2部[陸・海・空音楽隊合同演奏]
- 歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲(M.I.グリンカ)
- バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)
(I.F.ストラヴィンスキー)
- アンコール
- 遥かな海へ(河邊一彦)
- 行進曲「軍艦」(瀬戸口藤吉)
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【出演】- 陸上自衛隊中央音楽隊
海上自衛隊東京音楽隊
航空自衛隊航空中央音楽隊
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第1回公演、第2回公演の両方に行ってきました。
ただし第2回公演のプレコンサートは聴いていません。
まわりの話を聞いていると、両公演来ている人結構いるようですね。
座席は強制指定です。
はがきを渡すと座席券をくれます。
その方が無駄に入場に手間取らないので個人的にはこの方式を推奨。
そりゃまぁ確かに「座りたい席」というものはありますが、無料でプロの演奏を聴かせてもらえるわけですから、席が選べなくてもしょうがないかなと思っています。
「本当はあそこが良かったの~(;_;)」とは思いますが、だからと言って「自分で選ばせろ」とは思わないなぁ、わたしは。
比較的大きな演奏会のわりに、観客統制も良くできていたと思います。
音楽隊のリハーサルの都合で2公演とも15分遅れになったのですが、外で観客統制をしていた隊員さんは気の毒でした。
遅延は運営のせいではないのですが、炎天下で開場待ちをしているので怒る人がどうしてもいるのですよね。
座席券はミシン目が入っていてもぎれるようになっているのですが、もぎることもなくそのまま入場です。
そうそう、アンケートが郵便はがきだったのでびっくりしました。
ペグシル+A4のPPC用紙の方がコストかからないと思うのだけど、なんではがき?
はがきの方が回収率落ちそうな気もしなくもないし……。
そして2つめのびっくりはプレコンサート。
今回はロビーコンサートではなくステージでの演奏でした。
……アカン、これは絶対あきません。(^^;
ロビーコンサートは、ざわざわしていると言っても、演奏者のまわりは「演奏を聴きにきた」人ばかりです。
その人たちから離れた場所がざわついているだけなので、演奏を聴きたい人を大きく邪魔をすることはありません。
でも、開演前のステージで演奏をすると、これから席に着く人たちがステージとすでに着席している観客の間をウロウロすることになります。
そしてそういう人たちには演奏を聴いている人や演奏をしている人たちに対する配慮はまずありません。
しかもプレコンサートの開始時間は開場後20分。
これから入場者が増えてくる時間帯の上に、強制的な座席指定で前方の席に観客がわりふられはじめるタイミングでもあります。
2階席ならまだマシなのでしょうが、1階席の前半部の後列(比較的早めに来た人に割り当てられている席)あたりだと最悪です。
ロビーに2階席への誘導用にテープ張っていたせいでステージ演奏にしたのかもしれませんが、あれがあってもロビーコンサートは十分できたと思うのだけどなぁ。
今回、このプレコンサートだけは残念です。
ただ、わたしは2回目のプレコンサートは聴いていないので、もしかしたら2回目はもうちょっとマシだったかもしれませんが……。
ちなみにわたしが2回目のプレコンサートを聴かなかったのは、1回目とは全く違う位置で聴きたかったため、いわゆる「良くない席」狙いでわざと開演ギリギリまで入場しなかったからです。
そのプレコンサートはトロンボーン7重奏のアンサンブルでした。
単一楽器の7重奏というのはロビーコンサートではめずらしいですね。
合同演奏会だからこそできるアンサンブルなのかもしれません。
2曲目の曲は「唱歌で贈る日本の四季」と紹介されたのですが、「スキー」のあとに「そして神戸」のメロディーが始まりました。
が、観客の反応がほとんどなかったので、「ここ、笑うところちゃいますの?(^^;」と思ったり。
唯一の女性奏者が中央に進み出て来たので「歌うのかっ?!」と思ったのですが、歌ではなくトローンボーンソロでした。(笑)
そしてここで観客が反応。
ああ、そうか、「そして神戸」だと気づいていなかった人が多かったのか。>反応のない理由
「君が代」と「マイスタージンガー」が海上自衛隊東京音楽隊の演奏。
「君が代」は東音の歌専任の隊員さんによる無伴奏独唱。
「マイスタージンガー」はぴぎーさんティンパニーに目が釘付け。
丁度ティンパニー、というかマレットの動きが良く見える位置の座席だったので、マレットから目が離れませんでした。
マレットだけ見て音を聴いていると、なんだかおもしろいのですよね。
動きから音想像するとおりの音がでるのがおもしろいというのかな……う~ん、何がどうおもしろいのかうまく言えない。(^^;
で、途中で気がついたのですが、今日のティンパニー、いつものあの隊員さんでした。
いやだから、別にいい男だからって、この隊員さんを探してるわけでは……と毎回言っているわたくし。
なんでかなー、妙に打楽器が気になるときっていつもこの人が叩いているのですよね。
あー、もしかしたら、わたしこの人の音のものすごいファンなのかも。(笑)
「マイスタージンガー」は音が多少荒かったような気がしないでもないのですが、ホールが原因じゃないかなぁとも思ったり。
「皇帝」は航空自衛隊航空中央音楽隊と外囿祥一郎氏のユーフォニアム独奏。
わたしはプログラムは演奏会が終わるまで演奏曲目のところしか読まないので、演奏が始まった瞬間に吹き出すかと思いました。
ベートーヴェンの「皇帝」を使っているから、「皇帝」というタイトルなのか。(^^;
2回目のときは曲紹介の際にそのことに触れたのですが、1回目は触れなかったのですよね。
合同コンサートで初演のユーフォニアム協奏曲ということで、いかにもクラシック然とした曲を勝手に想像していたので、ちょっと笑わせていただきました。
ベートーヴェンじゃないものもなんか混じってませんか?(笑)
マルセル・ケンツビッチ氏の作曲だけあって、ユーフォニアム、なんかえらいことになっているのですが(ケンツビッチ氏の曲って、なにげに超難しそうですよね)、外囿氏クラスだとそこらへんを感じさせることもない演奏です。
外囿氏が凄いのは今更わたしが言うまでもないことなので、わたしはフルートソロの隊員さんを推しておきます。
そして「フランス軍隊行進曲」と「微笑みの国」が陸上自衛隊中央音楽隊です。
中音は弦バス……の弓に目が釘づけ。(そんなのばっかりかいっ)
音楽隊の弦バスではああいう弓の人は初めて見たような気がします。(いい意味で)
合同演奏の際、弦バスは各隊からでていたので3本あったのですが、ほかの2人は同じような弓の使い方だったのですが、この人は全然違かったのですよね。
とにかく自由な弓だったので、ついつい弓にばかり目が行ってしまいました。
わたしの席からは弓の持ち方までは見えなかったのですが、もしかしたら弓の持ち方がフレンチスタイルとかそんな違いなのかな?
一度、この人の弦バスだけの音を聴いてみたいかも。
「ルスランとリュドミラ」は多少テンポが遅め。
ムラヴィンスキーの「ルスランとリュドミラ」のような超速なのはちょっと苦手なのですが、これはもう少し早くてもいいかも、と思いました。
「火の鳥」の「魔王カスチェイの踊り」も個人的には先日の中方音ぐらいの速度(大した差じゃないのですどね)がいいなぁ、という感じではありましたが、音は好き。
合同ということで音に厚みがでていることを差し引いても好きな音でした。
そしてアンコールは2曲とも海上自衛隊絡みの曲で。
今回は海幕が取り纏めなので当然なのですが、せめて制式行進曲の方は3曲メドレーにして欲しかったなぁ……。
「遥かな海へ」は東音隊長作曲の曲で、海上自衛隊らしい音がふんだんに盛り込まれた曲です。
今回は曲紹介の際に「世界中で平和を守る仲間へ信頼と尊敬と共感を込めて」みたいなことを言っていましたけれど、やっぱりどう考えても海上自衛隊のための曲です。
前奏のあとに「海をゆく」のワンフレーズ。
波と風の音が聞こえはじめると、そこに号笛が響きわたります。
出港らっぱの旋律をモチーフにしたメロディーが流れると「出港用意!」の掛け声が。
力強く、優しげなメロディーが海と進んで行く艦艇を描きだします。
航海は安寧なことばかりだとは限りませんが、それでもまた再び明るく力強いメロディーが奏でられます。
この曲のいいところは、艦艇がちゃんと帰港するのですよね。(帰港じゃなくて、どこかに寄港しただけかもですが)
海上自衛隊をイメージした曲というのは、「出航する姿」を描写したものが多いのですが、この曲は「入港!」の声の後、終曲に向かいます。
艦艇に限らず、どんなものでも出掛けて行ったものは無事に戻ってきて(もしくは無事に目的地に到着して)欲しいですよね。
出航する姿をかっこよく描いた曲を聴いて高揚した気分を味わうのもいいですが、こうやって入港してきた艦艇を出迎えて幸せな気分になるのもいいものです。
この曲を聴いていたら、なんだか久しぶりに体験航海に行ってみたくなりました。
阪神基地隊のイベント、今から申し込んで間にあうかしら?!<クロスウォークで呉音を待ち伏せする予定はどうするつもりだ?(笑)
それにしても神戸文化ホールはやっぱり合同コンサートにはもったいなかったなと。
音もそうなのですが、観客の雰囲気が……。
観客にクラッシクコンサートのマナーがないのはしょうがないのですが、それでもシンフォニーや京都コンサートではここまで酷くはなかったように思います。
音楽専用ホールの場合、ホールの雰囲気に気圧されるということもあるのでしょうね。
演奏中にバックから棒つきキャンディー出してきて食べ始めたり、ポッキーの袋がまわったり、ペットボトルからお茶を飲んだり、曲紹介の最中には普通の声の大きさでしゃべり続けたり、時計のアラームは鳴るわ、電話の着信は鳴るわ、なにかわからない電子音はなるわ……もう何がなんだか。
ここまで来たら、たまたまわたしの近くにマナーの悪い人がいた……というレベルではないですよね、もう。(T◇T)
クラシック演奏会形式に退屈して飲食とかおしゃべりになっちゃったのかなぁ。
そうそう、1回目の終演後にその筋のおともだちに出会ったのですが、みんななんかエライ分厚い物を持っているので何かと思ったら、なんと『防衛白書』でした。
ホールの下でパネル展示をやっていて、そこで配っていたらしいです。
えらいもん配りましたね、今回は。(^^;
あ、わたしは貰ってきませんでしたよ?