【プログラム】海上自衛隊舞鶴音楽隊第45回定期演奏会

舞鶴市総合文化会館で行われた海上自衛隊舞鶴音楽隊第45回定期演奏会を聴いてきましたよ?

海上自衛隊舞鶴音楽隊
第45回定期演奏会
舞鶴市民音楽の夕べ

2011年3月5日(17:00開演)
舞鶴市総合文化会館大ホール
【演奏曲目】
  • ロビーコンサート
    • リベルタンゴ(A.ピアソラ)
    • 組曲「ドリー」から 第1曲「子守歌」(G.フォーレ)
  • 第1部
    • ファンタジアとロンド(C.M.vウェーバー)
    • サクソンホン協奏曲変ホ長調(A.グラズノフ)
    • Tボーンコンチェルトから
      第3楽章「ウェルダン」(J.デ=メイ)
  • 第2部
    • 交響詩「レ・プレリュード」(F.リスト)
    • 3つの交響的素描「海」から
      第3楽章「風と海との対話」(C.A.ドビュッシー)
    • 交響曲第5番から 第4楽章(P.I.チャイコフスキー)
  • アンコール
    • 「坂の上の雲」より Stand Alone(久石譲)
    • 広瀬中佐(文部省唱歌)
    • 行進曲「軍艦」(瀬戸口藤吉)
プログラム表紙
【出演】
  • 海上自衛隊舞鶴音楽隊

伊丹の桜まつりに行けないことが確定してしまい、その悔しさで無理矢理段取りをつけて舞鶴まで行ってきました。
会場にはNewマイチくんも来ていましたよ。
新しく作ったそうですが、着ぐるみじゃないのでちょっとインパクトがあります、(^^;
写真は「駐屯地までご一緒に」の方へまわしたので、気になる方はこちらをどうぞ。

昨年のファミリーコンサートに続き今回もリハーサルが公開されました。
1時間という短い時間だったのですが、何曲かは1曲全部演奏してくれました。
あとは部分部分の練習。
最後の盛り上がる部分で「がんばりすぎるよりキレイな音で」という指示があったのですが、このあたりはプロでもアマでも、楽器でも歌でも一緒なんだなと、ちょっとクスっとなってしまいました。
わたしも音楽をやっていたときは良く耳にした言葉です。
今回、天気は良かったのですが、集客は前回のリハーサルとあまりかわらない感じでした。
場所柄……でしょうね。
大阪だったらもっと集まりそうなのだけどなぁ、もったいない。
あと前回も気になったのですが、ちょっと観客野放しにしすぎでは?(^^;
楽隊が「練習中」なのだから、演奏会とは別の意味で静かさが求められても当然じゃないかと思うのですが……。
わたしはプロオケ(管弦楽)のリハーサルしか経験ありませんが(ぴぎーさん自身はプロの奏者じゃないので誤解されないように)、こんな騒々しいリハやゲネを体験したことがないので、そのことに驚きました。
いくらサービスでの公開リハーサルとはいえ、舞音、よく我慢してるなぁ……と、なんだか気の毒に思ったのですが、吹奏楽ではこういうのが普通なのかしら?

本番はロビーコンサートから。
今回はサックス四重奏です。
「リベルタンゴ」と「子守唄」と……あれ? なんだっけ?
もう1曲やったのだけどなぁ。
なんだっけなぁ。
曲名がわからないのではなく、どんな曲を聴いたのかメロディーそのものが思いだせません。
アイタタタ……最近こんなのが本当に増えてきたなぁ。(^^;
「リベルタンゴ」はなかなか華やかに仕上がっていました。


第1部は協奏曲を3曲。
「サクソンホン協奏曲」のソロ奏者は、ロビーコンサートでソプラノサックスを吹かれていた方です。
元々は呉音楽隊の隊員さんだそうで、人事交流制度で舞鶴音楽隊に在籍されているそうです。
賛助演奏で東京、大湊、佐世保の隊員さんも参加されていました。
各音楽隊は独立した部隊ではあるのですが横の繋がりしっかりとあるのが良くわかります。

「Tボーン協奏曲」のタイトルは「トロンボーン」とTボーンステーキの「ティーボーン」をひっかけてあります。
ティーボーン、ティーボーン、ティーボーン……トロンボーン、ばんざーい! って、舐めとんのか、ゴラァ。(笑)
ステーキということで、楽章のタイトルも「レア」「ミディアム」「ウェルダン」と肉の焼き加減の名称に。
今回はその中から第3楽章の「ウェルダン」が演奏されました。
タイトルはふざけていますがトロンボーンの難度は相当で、それなりに知られたプロ奏者の演奏でも聴いて(見て?)いると苦戦しているのがわかることがあります。
細かいパッセージが多いのですが、スライドの動きが大きい(近い音だけでのパッセージではなく、広音域の音を使っているということです)ので、本当に大変そうです。
今回のソリストもさすがに細かいパッセージには苦戦している感じでしたね。
作曲者のデ・メイ自身がトロンボーン奏者ということなので、こういう超絶技巧的な曲ができあがったのでしょうが、その分、トロンボーンの魅力たっぷりの素敵な曲ですので、一度全曲通しての演奏をもやっていただきたいなと思います。(ソリストは大変でしょうが)

第2部は元は管弦楽曲だったものを3曲
本日のプログラムのメインでもある「レ・プレリュード」が2部の1曲目です。
「人生は死への前奏曲」という標題が有名で、この「人生は死への前奏曲」という詩の一節に着想を得たということになっていますが、実際は標題は後付け。
曲ありきのところへラマルティーヌの詩篇をひっぱてきたリストのこじつけっぷりというか、はったり具合がかっこよすぎる、リストらしい曲です。
わたしは軽さがある演奏方が好きなのでこれぐらいがいいのですが、リストの大仰な感じが好きな人だともっと重めの方がいいのかな?

「軽さ」といえば、リハーサルのときに「少し軽すぎる」みたいな指示があった部分があったので、今の舞音の軽さというのは指揮者(現隊長)が意図的にしているものではないのかな? とも思ったのですが、元々隊長の指示があって軽めの音を心がけたら今度は「ちょっと軽すぎ」と言われちゃった……という可能性もあるなぁ……などと、ある意味どうでもいいことを考えていました。
実際のところどうなのかなぁ。
個人的には今の隊長の音、かなり好きです。
今の舞音、隊長と副隊長の音の違いがわりとわかりやすいのもおもしろいと思っています。
上手い下手ということではなくて、指揮者が好んでいる音が違うのがわかりやすいのですよね。

チャイコフスキーの5番は個人的にちょっと微妙な感じ。
演奏そのものよりアレンジが……。(^;
編曲にもよるとは思うのですが、冒頭は管ばかりだとちょっと重苦しいかなと。

アンコールは……えっと……なんだっけ?(^^;
いや、そんなにかわった曲じゃなくて、普通に知ってる曲だったはずなんだけど、あれ?(^^;
そのあとの「広瀬中佐」から「軍艦」にかけてわたしのわりと近くにいた似非海軍オヤジがちょっとエライことになっちゃって、なんか前の曲の印象がキレイに飛んでしまいました。(T◇T)

「坂の上の雲」を聴いていてふと思ったのですが、NHKの大河ドラマ(これは正確には大河ではありませんが)って、作曲者に関わらず、「NHKの大河くさい」音の流れがありません?
実はこの曲もすぐにタイトルが思いだせなかったのですが(最近そんなのばっかりですが)、途中で「ああ、これ大河のテーマだ」と気づき、「ん~と、江じゃないし、龍馬も違うし……あ、坂の上!」という感じでした。

「広瀬中佐」は「坂の上の雲」つながりで。
今放送が第9話の「広瀬、死す」で終わっているので、広瀬武夫にちなんだ曲です。
実はぴぎーさん、小学1年生の頃大好きだった歌がこの文部省唱歌の「広瀬中佐」でした。(父の影響で軍歌と戦後歌謡にやたらに詳しいかわった子供でした。まぁ、今でもかわってますけれど)
いろいろな「広瀬中佐」の演奏を聴きましたが、一番気に入っているのが「歴史的日本海軍軍歌集」に収録されている舞鶴音楽隊の演奏だったりします。
アレンジもいいし、何より声がいいのですよ。
歌のうまさだけで言うならもっと上手な演奏もあるのですが、曲としての総体評価で舞音版が一番気に入っています。
その舞音の「広瀬中佐」というわけでかなり期待して聴いてしまいました。
が、似非海軍オヤジが歌えもしないのに大声で歌いだし、周辺席の観客はエライ目に!
前席のご婦人方が何度も迷惑そうにふりかえるのですが、おかまいなし。
わたしは大声で歌っていたということよりも「広瀬中佐」の1番すらまともに歌えなかったということの方にイライラしました。
知らないなら歌わなきゃいいのに……。
ぴぎーさん的には「みなさまもご一緒にお歌いください」とアナウンスされてもいない曲を歌っていいのは子供だけで、それも屋外演奏に限定だと思っています。
どんなに楽しくても、ホールでの演奏会では子供だって声をだして歌っちゃダメ……ホールでの演奏会はそういう物だと思います。
それは「堅苦しい」ということではなく、演奏を聴くためにわざわざホールまで足を運んだ他の観客に対する礼儀だと思うのですが。
リハーサル行っといて良かったわ……。(/_;)<リハーサルは普通に聴けました。
今回は3人での男声合唱、アレンジはCDと同じアレンジでした。
本番の演奏がちゃんと聴けなかったのは本当に残念です。

「坂の上の雲」つながりといえばもう一つ。
第11代東京音楽隊隊長である谷村政次郎氏も客席にいらっしゃいました。
これにはびっくり!
海自基地の売店で買える東音演奏のCDはこの谷村元隊長指揮の演奏が収録されているので、案外ミリヲタさんの耳にはなじみのある隊長さんかもしれません。
「坂の上の雲」の軍楽隊指導をされている縁でお越しのようでした。
なんだかぴぎーさん的には初演作品の作曲者がいらしているより気分が盛り上がっちゃいましたよ?(笑)




| 海上自衛隊音楽隊::舞鶴音楽隊 | 11:56 PM | comments (2) | trackback (x) |


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コメント

 はじめまして!
 当日同じく舞鶴音楽隊の定期演奏会に行っていた、「もへ妻」と申します。

 レビュー、すばらしいですね!
 わたしはクラシックは「知ってる」程度なので、スゴイなぁと読ませていただきました。

 アンコール一曲目は「フェスティバル・バリエーション」(C.T.スミス)でしたよ。

 歌を歌っていたおじさん・・・あの、紙(歌詞カード?)まで出していた方でしょうか?
 ちょうど左前方にいらっしゃいましたが、アンコールは終始盛り上がりまくってらっしゃいましたね(^ ^;
 常連さんかな~とか、勝手に思っておりました。

| もへ妻 | EMAIL | URL | 2011/05/06 10:40 AM | ZGPX5EnE |

>もへ妻さま

はじめまして、コメントありがとうございます。

アンコール、「フェスティバル・バリエーション」でしたか。
教えていただいても、「ああ、そうだった!」と思えないぐらい、すっかり忘れております。
でも「リードとかスミスとかの吹奏楽曲だったような気がしないでもないけど、なんとなく気のせいのような気もする……」と思っていたので、気のせいでない(=まだ記憶力が多少は残っている)ことがわかって良かったです。(笑)

多分同じ人だと思いますが、ああいうカラオケスナック状態な人が他にも1人か2人かいたとしても驚かないのが、総合文化会館での舞音の演奏会だったりします。(^^;
音楽隊もいろいろ大変ですね。

| ぴぎー | EMAIL | URL | 2011/05/06 06:46 PM | qBLmWCdQ |

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